PENYA F.C.BARCELONA JAPAN

第15回 ーさて、いよいよ始まるー

主役Xaviがいなくなり、バルサにとって二つ目のTurning Point、第三幕目を迎える。
LUIS ENRIQUEがシナリオライターとして名を残せるかどうか、試練のシーズン。昨年のデビューはまずまずだった。
これからが本当の評価の時。
『さて、いよいよ始まる』

バルサの歴史用語の中には皆さんご承知の『クライフ以後』というのがある。
今の基礎になっているバルサのポゼッション戦略の基礎構築黎明期から現在に至る輝かしい歴史の事。
クライフがシナリオライターで、その初期の主役だったのがPEPと言えるだろう。

ちなみに、私が最初にPEPを生で見たのは実はバルサの試合ではなくスペイン代表としてバルセロナオリンピックでポーランドと戦った決勝戦。
この五輪代表から初めて採用されたU-23のプロ参加ありのチームでバルサ、マドリを中心としながらも、KIKOや後にバルサに入るAberaldo等、当時のリーガから錚々たるメンバを集めた伝説のチームだ。
そのチームの中心が主将のPEP。彼がPIVOTとして試合を作りLUIS ENRIQUEやKIKOを“使い”スペインを3-2の勝利に導いた。私の中での衝撃的なPEPデビューだ。

Cruyffは早くからこの天才PEPの才能を見抜いてBarca-Bから抜擢、件の1992年のCopa de Europe優勝時には若干21歳で既にバルサの主役だった。Cruyffがベンチを去った後もRobson~Van Gaal時代までPEPはピッチの指揮者であり続けた。
私の勝手な記憶と印象では、クーマンが引退しPEPが4番をつけた辺りから、彼自身のカリスマ性がピークを迎え、振り返ると、これと同期して、今のバルサスタイルの基礎が出来始めていたのだと思う。

ピッチ内外でCruyffに“イズム”を徹底的にたたきこまれ、生来のサッカーおたく癖であらゆるフットボール本を読みあさり、知性派、理論派として、従来のフットボール選手とは一味違う独特のカリスマオーラを放っている、という記事を当時の La VanGuardiaか特集されていたのが、今でも強く印象に残っている。
『クライフ以後』の第一幕の主役がそのPEPであるならば、第二幕の主役はXAVIになるのだろう。
Cruyff がPEPを主役に立てて書き始めたバルサ黄金の歴史の第一幕を経て、その主役当人だったPEPが今度は自身が 脚本家になり、第二幕のシナリオ書き始めた。そして主役Xaviの登場。

彼のデビュー当時も良く覚えている。当時のPEPがあまりにすごすぎて、正直この少年が後を継げるの?が第一印象だったがその疑念は徐々に払しょくされる。一体彼はどこに目がついているのか? TVカメラと同じ俯瞰目線でゲームを見ている!?
この上ないシンプルな球さばき。そして絶対にボールを奪われない、安定感。。。
このカンテラ上がりの天才中心に作り上げたチームこそが今のバルサそのもの。我々の今のバルサイメージだ。
Xaviが登場してからのバルサ快進撃は、もう皆さんご承知の通りだから無粋にここでは書かない。

さてさて、いよいよその主役Xaviがいなくなり、バルサにとって二つ目のTurning Point、第三幕目を迎える。
LUIS ENRIQUEがシナリオライターとして名を残せるかどうか、試練のシーズン。昨年のデビューはまずまずだった。
これからが本当の評価の時。
お気づきと思うが、私はあえて『クライフ以後』の主役をロマーリオとかリバウドとかロナウジーニョとか、メッシとは言っていない。
クラックではなく、あくまでもバルサの本質的な部分を担っているスペイン人を主役に据えてバルサを観ている。
誰が何と言おうが、これが私のバルサ観。 (議論の続きは次のバルサトークでやりましょうか?笑)

次は、イニエスタが主役なのか? 資格は十分だ。
いよいよ私的見方の、歴史大河ドラマ『クライフ以後』 第三幕 ~XAVI以後~ が始まる。 楽しみだ。
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