ご覧の通り、まさに『THE バルセロナ!』という絵。 右上には我らが聖地カンプノウ、左側はサグラダファミリア、薄く中央に見えるのがティビダボ。 ブルーの部分は右側にカタルーニャ伝統文化の人の塔、そして左側にある小さな小屋がご存知『元祖マシア』。 そのマシアに前の前列の赤い部分、左側に並ぶ四人の少年たちが塀に座って草サッカーを観戦してる。 お尻が半分出ている事さえ忘れ、フットボールに熱中し食い入るように見ている少年たちの姿、これがCULEの由来。 勿論、クレの皆さんには周知の事実。スペイン語の『お尻』すなわちCULOを語源として生まれたニックネーム。 この絵はまさに『バルサ』が凝縮されたの象徴のような絵だ。 そして、この絵は、新しく生まれ変わった超近代的な施設のLa Masiaの中、若い選手たちがリラックスのために集う場所の壁一面に描かれている。それはどこからでも目に入る位置で、カンテラたちにクレの魂を忘れるな!と言わんばかりに、大きく描いてある。 これと全く同じリトグラフが世界に425枚存在する。バルサ歴代幹部、OBや関係者だけが持っている、勿論、貴重な一品。 そのうちの一枚がこれ。三年前に私がVILLA選手を励ます『千羽鶴プロジェクト』の際にバルセロナを訪問、 その時カルドネイ副会長から頂いた貴重な一枚。我が家の家宝、PRICE LESSとはまさにこの事。 実は、この時もう一つ、サプライズがあった。関係者以外立ち入り厳禁のLa Masiaに入る事ができたのだ。日本人で唯一、初の入館だったそうだ。随行したワールドサッカーダイジェストの記者たちにも入館を許された。 但し、勿論一切撮影はしない事、そしてこの事を記事にしないという約束で。訪問したのは日曜日の朝。カルドネイ副会長から、la Masia の選手専用キャンティーンで朝食を一緒にとらないか、という粋な計らい。 クレとしてこれ以上の嬉しいオファーは無い。メニューは特別なものでなく、カンテラたちと同じCafé con leche とクロワッサン、チューロスというシンプルなもの。それが、またいい。 撮影厳禁なので写真は無いが、このひと時、ばっちりこの脳裏に焼き付いている。スペイン駐在中には美味いと言われるレストランは全国どこにでも行った。そのほとんどが素晴らしかったが、でもこの朝食の味には敵わない。 生涯忘れる事が出来ない朝食となった。 このLa Masiaで、バルサは世界中の若い才能をどうやってスカウト、発掘しているのか? そして選ばれた『未来のクラック』たちがここではどういう規律で共同生活しているのか。 フットボールだけではなく、人間教育、学業カリキュラムは?等々 当然素人の私に教えられる範囲だったとは思うが、全て、目から鱗の話ばかりだった。世界のトップクラブは皆、同じようなシステムを持っているとは思うが、最新のテクノロジーを駆使した近代設備も備え、トップ中のトップクラブの戦いは、ピッチ外でも既にこういう段階から繰り広げられているのだと納得した。全ては、何年後かのクラシコで勝ち、そしてCLで栄冠を勝ち取る為に。 超最新鋭のLa Masia!、その中にあるクレの壁画。これを毎日見て脳裏に焼き付け、育ったカンテラがいつかカンプノウで デビューしプレーする。そして、私も毎日この絵を拝んでいる。どこにもデビューしないが。。。笑。