前回、バルサのレジェンドのXaviについて書いた。 今、同じように各チームのレジェンド達が去ってゆく。 今回はバルサネタではないが、その去りゆくレジェンドの一人、リオ・ファーディナンドについて。 言わずと知れた、マンUの大黒柱、大センターバック。 ファーディナンド選手とは昨年、シンガポールで食事を一緒にする幸運に恵まれた。 そしてその縁を作ってくれたのも、またバルサ人脈のお蔭だった。 『会長のひとり言』第五回で書いた元バルサのMarketing Headのカルサド氏はCityのMarketingを主に請負うAgent(Prime Sports社)のCEOとしてアジア市場の開拓展開の糸口を探していた。 Cityの今のCEOは、これまたラポルタ時代の元バルサ副会長、ソリアノ氏。 ラポルタ政権時代の副会長三銃士の一人と言われた辣腕経営者だ。このソリアノ氏の要請で当時のMarketingチームの Headだったカルサド氏がtyの売り出しに一役買っているという訳だ。 バルサのネットワークはピッチ外でも、今、欧州フットボール界で確固たる存在感を示している。 特に、ラポルタ時代に一気に開花した近代Marketing手法が一つのビジネスモデルになり、旧態依然としていた業界の近代化の扉を開いた。
丁度一年前、そのカルサド氏からアジアでプレミアのイベントをやりたいが何か良い知恵はないかと相談された。 私の提案(未開の地、ミャンマーでのサッカー教室等)は実現に至らなかったが、紆余曲折を経て決まったのがシンガポールで、ある通信系の大企業をスポンサーにつけた、マンチェスターダービー。 当地のマンUファンとCityファンがフットサル始め、様々なゲームを競うという企画で、その両チームを代表しリオとアグエロが大使として参戦するというもの。この時の合間を縫って、カルサド氏がリオを紹介してくれたのだ。 とっぽく強面な見かけとは随分と違って、やさしく落ちつていて、やはりあの強者揃いのマンUをまとめ上げた大黒柱である理由が一発で理解できた。周りには私だけでなく、シンガポール人も何人かおり、当時(昨年のシーズンオフ)どん底にあったマンUのチーム内の状況などミーハーな問いにも、嫌な顔を一つせず持論をゆっくりと素人にも解りやすく説明してくれた。 マンU内でのシンジの存在は?というミーハー質問にも、本音で語ってくれた。 決して上から目線ではなく、随分とできた人間っぷりを見せていた。これまで、色んな選手にあってきたが、本当に欧州の 一流選手たちは、皆、目線が対等とこっちが思ってしまうほどフランクだ。日本のプロも見習おうよ。。。
マンUの大スターという事を一瞬忘れ、一緒にビジネスで会食をしているビジネスマンという感じだった。 自身の引退声明で言っている様に、『フットボールが、そしてファーガソンが自分を大人の男に育ててくれた』。。。と、まさにその通り、立派な大人の、格好いい男だった。 長年フットボールを追いかけていると、こう言う大きな歴史の節目に出会う。今年、我がバルサからXaviが去り、JuveのPirloも。 そして一時期のバルサのライバル(マンUファンごめんなさい、今はちょっとね。。。)であったマンUからも、また一人。。。 欧州フットボール史にとっては、結構ターニングポイントな年ではないだろうか。 リオの第二の人生の成功を祈ります。そして、またいつの日かXaviの率いるバルサとリオのマンUがCLで戦う日が 来ることを、楽しみに待っている。